山とミニマリズム

mountain & minimalism

ミニマリスト必見!ファイトクラブはミニマリズムの真髄である(再)

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ファイトクラブミニマリズムの真髄である
ちなみに今でも年に数回観るので100回以上リピートしております。定期的タイラーダーデン禁断症状が出るので仕方なしです。

はじめに

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image:IMDb.com

It’s only after we’ve lost everything that we’re free to do anything.

俺たちがなんでも自由にできるのは、全てを失ったあとだけだ!
Tyler Durden

主人公のひとりタイラーダーデンのセリフ、そこにシビれる!あこがれるゥ!

のっけからアホですいませんtsurutateです。

私ごときが語るまでもなくファイトクラブミニマリストの経典としてそのセリフはさまざまな場所であまた引用されています。

もはや最初に引用したセリフだけでもみる価値ありなんですがファイトクラブを後世に語り継いでいくべく私の考えとともにまとめてみました。
(再とありますが一度書いたときは不完全燃焼というかあまりにも軽く書いてしまいました。すみません…)

ファイトクラブとは?

1999年12月に公開されたアメリカ映画
出演は
エドワード・ノートン(私、ナレーター)
ブラッド・ピット(タイラーダーデン)
ヘレナ・ボナム=カーター(マーラ・シンガー)
ほぼこの3人。
他にも出演者はいますがまぁいいでしょう。

監督はデヴィッド・フィンチャー、天才です。好きすぎます。

ファイトクラブ以外には

などがあり作品的にはソーシャル・ネットワークが様々な表彰を受けていますが最高傑作は誰がなんと言おうとファイトクラブです。

フィンチャー監督のドラマシリーズもオススメ
ハウスオブカード デヴィッド・フィンチャーはやっぱりおもしろい - 山とミニマリズム

そして出演者のブラッド・ピットエドワード・ノートンの最高傑作もこのファイトクラブであるといいきります!

デヴィッド・フィンチャーといえばお得意のヒューマンサスペンス、職人です。
さまざまな伏線、視覚効果、ストーリー、セリフと色々と痺れます。

オープニングに異常にこだわることでも有名でファイトクラブも別予算組んで制作しています。脳の痛みを感じるところ(視床?)から神経を伝って痛みの源泉までを表現していますがこれで一気に映画に引きずり込まれます。

サブリミナル効果ということばを知ったのもこの作品でした。使用法によってはとてつもなく悪用の可能性が高い視覚効果ですが、この映画のようにうまく利用してほしいところです。
(某〇〇〇真理教で有名になりました。)
この映画ではタイラーダーデンが数回サブリミナルで写ります。

  1. オフィスでのコピー機の前
  2. がん患者の集会に参加しろという医師の後ろ
  3. がん患者集会のがん患者といっしょに
  4. マーラが立ち去る時
  5. テルマンの中に

そしてエンドロールにはアレが…(アルティメットエディションで観るべし)

とりあえず映画の簡単な情報はこのへんにして本題に

なぜファイトクラブミニマリズムの真髄なのか?

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image:IMDb.com

物質資本主義からの脱却

The things you own end up owning you.

オマエはオマエの持っているものに縛られる。
Tyler Durden

物質至上資本主義社会に対する強烈なアンチテーゼこれがファイトクラブの要諦です。

モノに心を支配されて生きるのではなく、モノの支配から脱却し己の肉体と頭を使って生き抜く

一般的にミニマリストは必要最小限の持ちモノで生活していく人を意味していると理解していますが、そこに通じるエッセンスがこのファイトクラブの随所に散りばめられています。

ファイトクラブミニマリストの両者に共通するのは物質至上主義からの脱却。

私たちは他者を持っているモノ、社会的身分、出身校などで他者を査定、判別、評価しています。さらにネット社会の今はSNSでそれらを自慢しあうマウンティング合戦が常態化し人々の精神的疲労は溜まるばかりです。

美しい北欧家具、高層マンション、ハイブランドのバッグや洋服、それが本当に自分の心の底から望むモノであれば全く問題ありませんが、皆さんそうではない人が大多数でしょう。

タイラーは言います

Reject the basic assumptions of civilization—especially the importance of material possessions.

文明の基本的な前提を拒否しろ!
特にモノを持つことの重要性を拒否しろ!
Tyler Durden

We’re consumers. We are the byproducts of a lifestyle obsession. Murder, crime, poverty—these things don’t concern me. What concerns me are celebrity magazines, television with 500 channels, some guy’s name on my underwear. Rogaine, Viagra, Olestra…fuck Martha Stewart. Martha’s polishing the brass on the Titanic. It’s all going down, man. So fuck off with your sofa units and strine green stripe patterns.

俺たちは消費者だ!ライフスタイルの妄想が生んだ副産物だ。殺人や犯罪や飢餓は俺を悩ませない。俺を悩ませるのは、セレブ雑誌、500もチャンネルがあるテレビ、下着についてるブランド名、ロゲイン、バイアグラ、オレストラ…クソのマーサ・スチュワート
マーサが磨いたタイタニック号の食器。
すべてぶっつぶす。だからなにもかも捨てちまえ。
Tyler Durden

多くはみんながいいと言っているから、テレビやネットでいいといっていたから…自分軸はそこに存在していますか?

自分軸のないモノの取得では瞬間的な満足感は得られても、心からの満足感や達成感とは無縁のはずです。

ファイトクラブでは物質至上主義からの離脱方法として部屋(自己)の破壊という極端なかたちで行われ、自己再生として一対一のケンカという痛みを直接的に伴う方法で表現しています。

なぜタイマンのケンカ(ファイトクラブ)が必要なのか?社会は人に痛みを与えることなく精神的に追い込み死に至らしめる。その社会に対して疑問を抱かせるために肉体的な痛み(=ケンカ)を持って気づかせる必要があったのです。

これを現実世界で実現可能な行動にリンクさせてみると、部屋の破壊は断捨離やミニマリスト化。自己再生(本当の自分の表現)としては好きな場所に住む、好きな事をする、好きな人と生きることなどで実現できそうです。

もちろん簡単なことではありません。これまでの人生で背負っているものもたくさんあります。

作られ押し付けられたライフスタイル、キャリアプラン、それらは今音を立てて崩れていく真っ最中です。(それがいま漠然とした不安として皆さんを支配しているはず)

この激変の時代に適応すること、すなわちミニマリストが1つの解として存在価値を高めているように私は考えています。

それぞれの理想像を目指して

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image:IMDb.com
ファイトクラブではどこにでもいる平凡なサラリーマンが世にはびこるコマーシャルに踊らされ物質的充足を満たしながらも精神的に病んでいく、そこにタイラーダーデン=自分の理想像(ブラッド・ピット)が現れます。

タイラーダーデンは一般男性のあこがれる象徴としてイケメンで筋肉質な魅力的な体をして、セックスも強く、自由に言いたいことをいったりやったりという行動主義の塊のような存在として描かれています。

そのタイラーはことごとく言い放ちます。

You’re not your job. You’re not how much money you have in the bank. You’re not the car you drive. You’re not the contents of your wallet. You’re not your fucking khakis. You’re the all-singing, all-dancing crap of the world.

職業がなんだ、財産なんて関係ない、車も関係ない、財布の中身もだ、パンツのブランドもな。オマエらは歌って、踊るだけのこの世のクズだ。
Tyler Durden

こう言われて気分がいい人はいませんよね、職業にしがみつき、通帳残高をいつも気にして、乗ってる車やファッションで外見を繕い、世の中に踊らされている。
ショッキングなセリフです。これが何回も繰り返されます、物質主義への迎合の実感があればあるほどイライラします。

昼間の顔は別人、みんな本当にしたい事、望んだことを仕事にしている人は多くないでしょう。私たちはみなそれぞれ親から期待され、国によって敷かれたいレールの上をなるべく踏み外さないように生きています。(もちろん私もその一人という自覚があります。)

たんなる憧れだけではマネできることではないですが、断捨離やミニマリストが世でこれだけ受け入れられたのはみんながこのまま生きていても明るい未来なんてないことにうすうす気づき始めているから、そして情報の氾濫とともに本当の自分がわからなくなっているからでしょう。

しかし少なくとも生きていくためにはお金が必要です。私達がもっとも行動を縛られているものはやはりお金でしょう。

物質主義、資本主義からの離脱と相反するように感じますが社会のシステムを利用するのにお金は必要となります。

お金の心配をしなくていいといことがどれだけストレスフリーな状況なのかは想像に難くありません。このお金の源泉となる収入を1つの勤務先に依存している、これがサラリーマン最大の弱点です。

そしてその拠りどころとなっているみんなの会社の終身雇用や年功序列といった古き良き日本のシステムはすでに機能不全となっており、時代は確実に変わりました。

会社とともに生きることをやめ、自立するための努力、そのために会社を利用する。考え方の破壊と再生をしなければ死んだ目をしながら、似た者同士知らずに年老いていくことでしょう。

国は働き方改革を進めています。その中でひとつだけいいことがあり残業に対する悪の意識を広めたことです。

そして何が生まれたのか?いわゆる平均的な退社時間であろう18時以降に約2時間の空白の時間ができました。

それまで残業として働いていた21,22時ぐらいまでを自分で自由に使えるのです。家族と過ごす時間にしてもいい、自己投資で資格の勉強をしてもいいしとにかく自分の時間ができたのです。

この時間を漫然と生きてはいけません。これからは常に時間の使い方に目的を持つ必要と責任ができたのです。

今の自分や生活スタイルの否定と変化の必要性をタイラーは求めます。

Fuck off with your sofa units and strine green stripe patterns. I say never be complete, I say stop being perfect, I say let’s evolve—let the chips fall where they may.

今の生活なんてくそクソったれだ。
完璧なんてない。完璧を目指すのはやめろ。それより、進化するんだ。どんな結果になろうとも。
Tyler Durden

やることがないではなく、やりたいことをやってみる、やってダメだ、違うと思うならならひたすらトライアンドエラーです。


最後に

This is your life, and it’s ending one minute at a time.

これはオマエの人生だ、そして刻一刻と死に近づいている。
Tyler Durden

残された時間は誰しもが有限です。
今できることをやって、もがいて、本当の自分を取り戻す、そのためには行動するしか方法はありません。そんなことまでファイトクラブという映画は私達に伝えてくれています。

ヤル気が出ないときはファイトクラブを観てタイラーダーデンからケツを蹴りあげてもらいましょう。

ファイトクラブあれこれ

ここからはオマケみたいなものですので興味のある方は読んでみてください。

COOLなファイトクラブ海外参考サイト

www.theminimalists.com
ファイトクラブの名言が25個、英語で紹介されています。
サイト名からもわかる通り海外でもファイトクラブミニマリストに人気です。

ファイトクラブの評価

ファイトクラブの世間的な評価ですが、興行収入的には制作費が回収できず配給会社でリストラがあったとwikipediaにはあります。暴力描写などから批評家ウケが悪かったようです。


しかしEmpire's 500 Greatest Movies of All Timeでは堂々10位にランクイン。
そしてタイラーダーデンはEmpire’s The 100 Greatest Movie Characters of All Time (2008)でなんと第1位になっています。

IMDb(Internet Movie Database)→Top Rated Movies
過去の映画TOP250では今も10位にランクインしています。デヴィッド・フィンチャーブラッド・ピットのコンビではセブンもランクインしています。

映画好きなら楽しめるサイトです。AMAZONが運営しています。

www.imdb.com

ファイトクラブのフォントを使ってみよう。

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厳密には同じではないようですが、ほぼ同じフォントがFight Thisというもので、リンク先からフリーでダウンロードできます。

今回のタイトルのFIGHT CLUBの部分もそのフォントを使用しています。

BLOG、TWITTERはこんな感じになります。
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興味ある人は使ってみて下さい。

www.fontspace.com



最後までお読み頂きありがとうございました。
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今なら字幕版はプライムで無料視聴できますね。


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