山とミニマリズム

mountain & minimalism

野生の体を取り戻せ(GO WILD)と登山(トレイルラン)のススメ

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誰しも肉体的にも精神的にも健康でありたい、じゃあワイルドで行こうぜ!

GO WILD 野生の体を取り戻せ!


いきなりですがこの本の伝えていることを自分なりにまとめたらこうなります。



ローカーボ(低糖質)の食事を取り、運動しようぜ



がっかりした人はごめんなさい。
本書には10章から構成されており、食事、運動、遺伝子、マインドフルネスなど様々な切り口から野生的な生活が現代社会でどのように失われたのか、またその理由や対処法などが書かれています。

今回は食事と運動というダイエットや健康において最も基本とされるこの2点についてのみまとめてみます、また本ブログのタイトルから登山をオススメするポイントを紹介します。

ローカーボの食事とは

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最近は様々な場所で聞くようになったので、皆さんご存知かも知れませんが日本語にすると低糖質な食事となります。

精糖を避け、上質な(トランス脂肪酸でない)肉や魚や野菜、果物などから栄養をとりましょうとなるでしょうか、以前に似たような記事を書いたので興味のある方は参考にしてみてください。

ミニマリストなら知っておきたい健康のためのシンプルな食事 - 山とミニマリズム

現在科学でわかっている健康的な食事というものはかなり明確になってきているのではないかと思います。

あとはそれを継続できるか、習慣とすることができるかどうかになっていると感じます。


野生的な運動とは

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ジムのランニングマシンとトレイルランの違い
ジムランニングで体に起きていることは、空調の効いている適度な空間で音楽を聴きながら平らなベルトコンベアの上で足を左、右、左、右と規則正しく運ぶ。

一方トレイルランでは季節の気温の中で、起伏に富み同じ道がひとつとしてない道いくことになる。ランニングマシンのように単純に左、右と足を出すことはできない、地面には木の根や石やぬかるみなどその地面に応じてどのように足を運ぶが五感をフルに使って瞬間瞬間に選択して足を運ぶことになる。ときには木や石に手をかけて体を持ち上げることも必要だろう。そして森林の中には動物たちの鳴き声や色とりどりの花があり、草木の匂いも意識せずとも感じ取っている。

とざっと本書に書いてあることを少し簡潔にしてみました。

言いたいことはジムでのトレーニングは決して意味がないことではないが野生に戻るという意味でトレイルランニングは五感を使い脳を活性化させることに役立つということです。

本書では2つの本が登場します。和訳もされていますので読んだことがある人もおられるかもしれません。

①BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族"
②脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方


運動と脳の活性には大きな関係があるということがこういった書籍からもみてとれます。


トレイルランというのは心身ともに良い影響がありそうで、野生に戻るという意味では非常にわかりやすいと思います。いいのはわかったけど、実際にはジムに比べて場所や時間などに制限があるので日々実施していくということになるとハードルが高いというのが正直な感想で誰でも彼でも実践できるかといえば違う気がします。
いきなり山を走れといってもなまった体がすぐにそのようなハードモードに対応できそうにもありません。

でも次にお話しする内容ならすこしできるのではということで、登山(森林浴)のお話しになります。

登山のススメ(第7章バイオフィリアから)

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本書7章にバイオフィリアをテーマとした小節があります。
そもそもバイオフィリアとはなんぞや?

バイオフィリア仮説
バイオフィリアとは「生物、あるいは生命のシステムに対する愛情」を意味する。この概念はエーリヒ・フロムによって生物や生気に引きつけられる心理的傾向を説明するために最初に提案された。ウィルソンも同じ意味でこの語を用い、人間が潜在的に他の生物との結びつきを求める傾向、本能があると主張した。そして自然保護は我々のバイオフィリアの本能に合致しているのだと述べた。
引用:wikipedia


ウィキペディアから引用してもよくわかりませんね。
GOWILDのジョンJレイティはこのようにまとめています


人間であれほかのどの生物であれ、種としての成功は環境への適応の度合いによっ決まる。とくに人間の場合、大きな脳で自然界についての知識を駆使することが、その適応をおおいに助けた。
引用:GOWILD


これでもわかりにくい感じです。
人間は先天的に自然を好み、それによる行動特性が人の進化や健康的な生活を助けているという考え方ですが、その逆説的状況として現代(特に都心部)では多くの人々は自然とつながりが薄く、人工的なハイテク社会で生活を営んでいる。この生活を続けていると鬱、睡眠障害、慢性疲労など原因不明の体調不良を起こすひとがいる。そのような症状を自然欠乏症と呼ぶとのこと。


自然欠乏症とはなんぞや?とうことで参考書
参考
①自然欠乏症候群 -体と心のその「つらさ」、自然不足が原因です-
②あなたの子どもには自然が足りない



馴染みの薄いこのバイオフィリアという概念ですが、実はこの分野で研究が進んでいるのが日本なのです。

「森林浴」という言葉を聴いたことがある人は多いでしょうが、実際に実施しているひとは少数ではないでしょうか。森林は食物由来化学物質(フィトケミカル)を発散しており、そのひとつであるフィトンチッドと呼ばれるものは脳に強く影響しストレスホルモンの量を減らしたり、痛みや不安を抑えたりするようです。

本邦の研究では森を歩いたあとNK細胞(癌細胞を攻撃すると言われている細胞)が40%増加し、一ヶ月後の追跡調査でも基準値より15%高かった。
参考:アンチ・エイジング医学一日本抗加齢医学会雑誌 VoL5 No.3 055 (367)


森林浴はいわゆるきつい登山でなくとも、林道を歩くことでもその恩恵にはあずかれそうです。上記の論文において被験者たちは2泊3日のうち1日目午後に2.5kmの森林遊歩道を2時間かけて散策。2日目には午前2時間、午後2時間それぞれ2.5kmの森林遊歩道を2時間かけて散策したということなので、時間さえあれば可能な運動量と難易度でしょう。

これが簡単にできると思うのはやはり里山登山ではないでしょうか、緑の多い近所の低山を散策することが野生に戻る第一歩としてオススメです。体が慣れてきたら徐々に山のレベルをあげたり、遠征して憧れの山にいく楽しみも増えます。

山に登ればNK細胞が増えて一ヶ月後でも基準値より高いという効果があるのであれば、なぜ山に登るのかといういつもの質問にも明確な答えがだせそうです。


というわけで、野生に戻る(健康的な心身を取り戻す)ために私は登山をオススメします。


おまけ 本書と一緒に読みたい本


Born To Run について
クッション性の高いシューズの弊害やベアフット(裸足)の重要性、かかとをつかない走り方などを中心に書かれており、読む(聴く)と走りたくなる1冊。

Born To Run はaudiobookで聴くのがオススメ
本書は414ページとかなりボリュームがある書籍です、オーディオブックで少し速度をあげて聴くのがオススメです。本当に長いです、私はこれで聴きました。


Kindle Unlimitedに登録している方なら本書は無料で読めます。
やっぱり文字がいいという方はKindle Unlimitedの対象なので登録しているのであれば無料です。




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